3試合勝星なしも 数字で見えてきた楽天・松井裕の“安定感”
楽天の黄金ルーキー・松井裕樹(18)がまた泥沼にはまりこんでいる。8月13日のソフトバンク戦で先発初勝利を挙げながら、続く2試合は連敗。昨2日の日本ハム戦でも五回に崩れて、結局6回6安打2失点(3四死球)。その後、味方が同点に追いついたため黒星こそ逃れたものの3試合連続で白星を逃した。
「序盤に相手打線に粘られて球数が増えた。少しでも球数を減らして、長いイニングを投げなければいけない。そこは反省すべき」とは本人の弁。星野監督も思うように勝ち星が伸ばせない黄金ルーキーのふがいなさにベンチで憮然とした表情を見せていたが、ちょっと待ったではないだろうか。
■制球難も克服
確かに松井裕はこの日を含め11試合の先発登板でわずか1勝(7敗)しかしていない。しかし、中継ぎ調整を経て本格的に先発復帰した7月23日からこの日までの7試合の登板内容に限れば、十分に先発投手の役割は果たしている。
7試合中5試合が自責点「2」以内で、先発投手の安定感を示すQS(クオリティースタート=6回以上、自責点3以内)も3試合ある。5点差リードのまま勝ち投手の権利を持って降板、九回に救援陣がそのリードを守れず逆転負けを食らった8月6日のロッテ戦のような「悪夢」もあった。