投球内容納得せず 5年目で消えた日ハム斎藤佑の“自信過剰”
その表情は険しかった。8日、日本ハムの斎藤佑樹(26)が紅白戦に先発。若手野手に3失策と足を引っ張られながらも2回を2安打1失点、自責点ゼロに収めた。
しかし、試合後は笑顔ひとつなし。
「納得はしていません。直球もスライダーも、まだまだ精度を上げなきゃいけない。良かった点?今日に関してはあまりない。次は今日のことをすべて修正したい」と話し、報道陣に「(キャンプ序盤の)この時期にそうしたことに気付いたが」と聞かれると、「この時期でも遅いですよね、気付くのが」と自嘲気味に言い捨てた。
去年までの斎藤ならば、同じ内容でも「手応えはいい」と言っていただろう。かつては練習試合やオープン戦などでボコボコに打たれても、「収穫はあった」と胸を張っていたものだ。
しかし、さすがに5年目ともなるとノンキなことは言ってられない。過去4年間では13勝16敗。もたもたしている間に大谷だけでなく、浦野や上沢といった若手投手陣に追い抜かれた。
「今日の感じならば、斎藤らしい投球ができる可能性はある」と話した栗山監督。自分を速球派だの本格派だのと勘違いしてきた斎藤がようやく現実を見つめられるようになった。
少しばかり遅すぎる気がしないでもないが……。