アラフォー相川vsホープ小林 巨人正捕手争いをコーチ分析
第3クール初日の11日、巨人の原監督が2年目の小林誠司(25)に打撃指導を行った。
第1クールでも「ヘッドの使い方」を教えた指揮官は、この日もティー打撃の最中に身ぶり手ぶりを交えて熱血アドバイス。全体練習後にも、特打を行っていた小林をつかまえ、「右手を離さないでフィニッシュで3秒止めてみな」と指示し、「体幹を意識しないと軸がブレるから」と再び教え始めるというあんばいだった。
阿部の一塁コンバートで勃発した正捕手争いは事実上、ヤクルトからFA加入した相川亮二(38)との一騎打ち。原監督は言った。
「(正捕手争い?)まだ分かりませんね。でも相川は余裕があっていいけど、彼(小林)は自分との戦いだから。だいぶ自然体の中でできるようになってきたけどね」
アラフォーの移籍選手より、生え抜きの若い小林に正捕手に座って欲しい――。これは首脳陣の総意である。ただ、現段階では頼りないのもまた事実。長くバッテリーコーチを務めた村田総合コーチが言う。
「小林? (長所は)肩がいい。これは文句がない。(課題は)バッティングだよね。あとはインサイドワーク。リード面は経験の差もあるから、ベテランの相川に分がある。そりゃあ、小林が143試合、(正捕手に)座ってくれたらいい。だから監督だって指導しているんでしょ。でも、今のままなら、仮にスタメンで出ても(試合途中で)代打を出される。それで正捕手って言える? 監督に1試合使いたいと思わせられるか。これから実戦が始まるけど、今の段階では総合的には相川ですよ。小林がそれをいかに追い抜いてレギュラーになるか。それが理想だけど、現実は違うよ」