中日で正遊撃も マー君世代“最後の新人”遠藤一星の潜在能力
■守備の課題は不安定なスローイング
今キャンプ、新人ながら一軍に抜擢されると、打撃で首脳陣をうならせた。フリー打撃で力強い打撃を連発。実戦でもプロへの対応力を見せている。長嶋チーフ打撃兼外野守備走塁コーチが言う。
「思い切りがよく、ウチの若手選手では数少ない、一発を打てる長打力を秘めている。フォームをしっかり固めていけば、いい選手になると思う。年齢が年齢だけに、レギュラーを取るくらいの気持ちでやってほしい」
現在、中日の遊撃は助っ人のエルナンデスが腰痛で離脱。1年目からのレギュラー奪取も夢ではない。
遊撃守備の課題はスローイングの安定感。特守で汗まみれになった遠藤は、「ボールへの入り方、捕らえ方を重点的にやっている。捕ってから次の動作に移る時に無駄がある。捕る形をしっかりつくれれば、無駄な動きがなくなり、簡単に送球できるはず」と言う。
89年生まれの25歳。田中将大(ヤンキース)、坂本勇人(巨人)らの世代では「最後の新人だろう」ともいわれている。
「大学、社会人を経て人間として成長できたと思います。1年目からチームに貢献することが使命だと思う」
真摯に語る表情は、大学の頃とは違う「本気度」が漂っていた。