Rソックス田沢 肉体改造&握り工夫で球速160キロ超えも
日頃はスポットが当たりにくい中継ぎ投手が今季は話題を呼びそうだ。
守護神・上原浩治へのつなぎ役として欠かせない存在となったレッドソックス・田沢純一(28)。今季はセットアッパーとして3年連続70試合以上の登板に加え、球速160キロ超えに注目が集まっている。
田沢はメジャーでも有数の速球派だ。渡米2年目の10年に受けた右肘のトミー・ジョン(腱の再建)手術から復帰して以降は年々、球速がアップ。一昨年には最速97マイル(約156キロ)をマークした。
米国の野球記録サイト「ファングラフス」によれば、昨季の田沢の平均球速は93.9マイル(約151キロ)。ア・リーグで50イニング以上に登板したリリーフ投手では20番目にランクされた(リーグ最速はヤンキース・ベタンセスの96.7マイル=約155キロ)。チームでは先発陣も含めてトップだ。
田沢は「球速は特に意識していない」とは言うものの、今季はさらに球威が増す可能性があるという。
シーズンを通じて安定したパフォーマンスを発揮するため、このオフは肩周辺の筋肉を鍛えるなど、肉体改造に成功した。肩のスタミナをつけると同時に、ボールの握り方も変えた。球持ちを極力、長くするため、これまで以上に握りを深くした結果、ボールが指にかかるようになり、球威が増しているという。
これまで日本人投手の最速はドジャース時代の斎藤(現楽天)が07年に記録した99マイル(約159キロ)。現在、メジャー最速投手はレッズの守護神チャップマンで昨季は平均100・2マイル(約161キロ)をマークした。今季の田沢は100マイル投手に名を連ねるかもしれない。