4回5失点降板のヤクルト成瀬 セでも「被本塁打王」の予感
開幕ローテ入りの危機である。
ロッテからヤクルトにFA移籍した成瀬がオープン戦初登板でまた醜態をさらした。4回91球を投げて7安打5失点(自責2)。持ち味の制球力が定まらず、3四球と暴投がいずれも失点に絡んだ。予定の5回に至らずに降板。「制球が不安定だった。簡単にストライクが取れず苦しくなった」と力なく話した。
「ロッテでの11年間で90勝を挙げているものの、被本塁打王になること3回。昨季もパでワースト2位の18本塁打を許している。真中新監督を迎えてようやく補強に本腰を入れた球団の意中の左腕ではあったが、狭い本拠地(神宮球場)で成瀬の一発病は致命傷になるのではないか、と獲得に慎重な意見もチーム内にはあったんです。不安が的中しなければいいのですが……」(球団関係者)
キャンプ中の韓国・ハンファとの練習試合でも2回4失点と炎上した成瀬は、開幕まで1カ月を切っても本来の制球力と球のキレが見えない。3年6億円の大枚をはたいて獲得した投手陣再建の切り札だけに、首脳陣も容易に見切ることはしないだろうが、あるいはそれが新たなセの被本塁打王を誕生させることになるかもしれない。