早大駅伝渡辺監督の住友電工入り 決め手は社長の“陸上愛”
早大競走部駅伝監督を今月末で退任する渡辺康幸氏(41)が、4月から住友電工陸上部の監督に就任することが明らかになった。渡辺氏は本紙が2月に掲載したインタビューの中で、東京五輪を5年と半年後に控えた日本マラソン界の危機を力説。
「若い指導者は、今のままでは東京五輪のマラソンは惨敗するのでは、と危惧している」「今後は駅伝に特化せず、世界で通用する個人(=長距離選手)を育てたい」と語っていた。
ある関係者が言う。
「渡辺さんに監督のオファーを出したのは住友電工の松本(正義=70)社長です。松本社長は一橋大時代はやり投げの選手で陸上を愛してやまない。自分が20年東京五輪・パラリンピック組織委員会理事を務めていることもあって、何とか陸上競技で金メダルを取りたい。『東京五輪のマラソンでメダルを取る選手を育てたい』という渡辺さんの意見に賛同したのです。同社陸上部は、今年元日のニューイヤー駅伝で25位になっているが、松本社長は渡辺さんと会談した際、『駅伝の強化はいいから、君の考える指導で世界に通用する選手を育てて欲しい』とバックアップを約束。それが決め手となり、監督就任となったのです」