元G戦士も揃った DeNA中畑監督は“妬み力”で巨人に挑む
周囲に「監督4年目にしてやっと、『優勝』を口にできるくらいの手応えを感じている」と言っている中畑監督は、同時に「優勝できなければユニホームを脱ぐ」と覚悟も決めている。就任以来、「3位Aクラスに入らなければクビ」と言いながらも前言を翻してきたが、さすがにもうそれが通用しないのは本人が最も分かっているのだろう。
■古巣・巨人への並々ならぬ対抗心
指揮官は本紙評論家の山崎裕之氏にこう断言している。
「4番は筒香を固定、彼と心中です。結果が出なければ辞めます」
昨季22本塁打を放った6年目の筒香嘉智(23)と、9年目の梶谷隆幸(26)で3、4番の中軸を形成。懸案だった遊撃レギュラーにはドラフト3位の新人・倉本寿彦(24=日本新薬)を抜擢することも決断した。V逸なら退任という覚悟が、いい意味での開き直りとなれば、一貫性のなかった采配、選手起用に太い芯が通る。
「そもそも中畑が古巣のへの対抗心を丸出しにしているのは、巨人というより監督の原に対する対抗心だ。2人は現役時代からのライバルで、犬猿とまではいわないが仲は良くなかった。巨人の監督として結果を残し、WBCでも世界一になった原とは対照的に、中畑は監督代行として日本代表を率いたアテネ五輪で銅メダルに終わり、巨人はもちろん他球団からも監督の声がかからなかった。中畑に原の話を振ると、『あれだけの戦力を持たせてもらったら』とか『彼もそれなりに経験を積んで』などと、言葉の端々に本音が見え隠れする。原も今季が契約最終年。原が率いる巨人を倒して優勝するチャンスは今年が最後になるかもしれない。中畑が昨年以上に巨人戦に目の色を変えて、捨て身で向かっていくのは間違いない」(巨人OB)