清宮Jr.鮮烈デビュー 早実が描く「2年後全国制覇」の“青写真”
試合開始直前、ただ一人、木製バットで素振りを始めた。「まさか木で打つのか……」と記者席を一時、騒然とさせた。試合では金属バットを使用したが、「あのバットはヘッドがトップの方にある。木の方が重いので。ルーティン? そうです」とケロリ。ルーティンなんて、まるでプロである。
■他にも1年生には期待の星が
この日はテレビ局3社が集まるなど注目度抜群。幼少の頃から父に「世界を取れ!」と繰り返し言われてきただけに、「日本を代表するスラッガーになりたい。今日は全然ダメっす」と意識は高い。
和泉実監督はニコニコだった。「いいところで打ってくれた。魅力はご両親から頂いた体格とパワー。物おじしないタイプ。順調に育って欲しいなと思う」と目を細めた。
早実にはスーパールーキーがもう一人いる。服部雅生(1年)が2点リードの八回に登場すると、「MAX135キロ」という自慢の直球を中心に2イニングをピシャリ。和泉監督が「1年生に頼ってちゃ、しょうがないんですが……」と頭をかくデビュー戦とは思えないルーキーの活躍だった。
精鋭が集う早実にあって、今年は特に期待の1年生が多いという。06年、あの斎藤佑樹(日本ハム)以来の全国制覇へ。和泉監督は清宮が3年になる2年後に照準を絞って選手を集め、チームをつくるともっぱらだ。