FC東京とスポンサーの本音は「武藤よケガだけはしないで」
果敢にファイトするのもいいし、もちろんゴールを決めるのもOK。でも、ケガだけはしないで欲しい。おまえひとりの体じゃないんだぞ――。
英プレミアリーグの名門チェルシーへの今夏移籍が取りざたされているFC東京FW武藤嘉紀(22)が12日、湘南戦にスタメン出場した。後半19分、左サイドからのセンタリングに武藤がダイビングヘッド一発! これが決勝ゴールとなり、開幕3勝2分けと無敗キープのFC東京は、浦和と並んで首位タイとなった。
それにしても、ハリルホジッチ代表監督の御前試合で決勝ゴールを決めるあたり、さすがチェルシーから熱視線を浴びる男の面目躍如だが、試合をスタジアムで見ていた一部関係者は、それこそ冒頭のセリフを何度も何度も吐いたことだろう。「武藤のチェルシー移籍で巨額のカネが動くワケですからね」と、サッカージャーナリストがこう続ける。
「武藤がチェルシーのオファーを受ければ、FC東京に支払われる移籍金が7億円。移籍を後押ししたといわれる横浜ゴムは来季から5年間、年74億円総額370億円をはたいてチェルシーの胸スポンサーになった。武藤の年俸も2400万円から3億円に跳ね上がる。チェルシーは今季オフに、日本、中国、韓国、タイなどで親善試合を行うアジアツアーを計画しており、もちろん国内ではFC東京との対戦がマッチメーク中。この1試合だけで数億円規模のイベントとなる。武藤がJリーグで骨折など大ケガを負えば、移籍自体がパアになる可能性も出てくる。一部関係者の憂鬱は武藤が今夏移籍まで、FC東京でプレーするJリーグ前期終了まで続くのです」