ついに単独最下位の阪神 助っ人の増長招いた球団の“遠慮”
年俸が2年総額9億円ともいわれる呉昇桓に対しても、助っ人勢が生活拠点にする神戸ではなく大阪のマンション暮らしを容認。昨オフには「掃除のこともあるし、自炊もしたい。キッチン付きのホテルに住みたい」とワガママを言い出した。評論家の山崎裕之氏が言う。
「怠慢プレーや契約違反をした時点で、ペナルティーとして罰金を科したり、二軍落ちにするなど、断固とした態度を取るべきです。それには球団が現場に協力してやらないといけない。チームの一員ということを強く認識させなければ、好き勝手やることを許しているようなものです」
■助っ人に遠慮しなかった岡田氏と星野氏
阪神の元監督である岡田彰布氏は先日、雑誌のコラムで「助っ人には配慮はしても遠慮したらアカン」と書いていた。そこではこんなエピソードが記されている。
オリックス監督時代の10年、主砲のカブレラに対して開幕戦で指名打者で起用する方針を伝えると、「守りたいから一塁で使ってくれ」と反論してきたという。岡田監督は「ええよ、それなら使わんから」とスタメンから外し、代わりに北川を起用した。するとカブレラは翌日、「複雑な気持ちだった。方針どおりにする」と岡田監督に謝罪。2戦目からスタメンに戻すと、いきなり本塁打を放ったという。03年に阪神を18年ぶりの優勝に導いた星野監督(当時)の助っ人に対する方針も全く同じだった。