売り文句の“コンパクト”早々放棄 2020年はまるで「関東五輪」

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 東京五輪には高額な税金が投入される。招致計画とは異なる形での運営になるなら、IOCより先に、まずは国民にその理由をきちんと説明するべきではないか。スポーツファンの吉川潮氏(作家)もこう言う。

「これで東京五輪とは呼べなくなった。看板は『関東五輪』に変えるべきです。それにしても、予定していた施設の新設を取りやめただけでなく、多くの競技会場も変更というのは、IOCに出した計画書が杜撰だったということでしょう。予算も会場も、どうして招致計画とこれほど違うものになったのか、なぜ競技会場を千葉や神奈川に移さなくてはならないのか。招致に携わった者には説明責任がある」

 さらに吉川氏はこう続ける。

「新国立競技場の建設費をめぐるゴタゴタもよくわからない。国民不在でゴソゴソやっている。数々の計画狂いの理由を担当者が話さないのなら、マスコミが会見を設定し、引っ張り出すべきです。それでも出てこないのなら自宅へ押しかけて聞き出す。柔道界の不祥事が象徴的です。日本のアマチュアスポーツ団体は密室体質。スポーツマンシップなんて言葉は死語です。いざという時の説明不足は政治家と同じ。それでもマスコミは、東京五輪関連の報道にはなぜか腰が引けている。歯がゆいですね」

 この国では「説明責任」という言葉も死語か……。

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