オリの「補強戦略」大迷走 ラミと抱き合わせでまた助っ人大砲
また「補強頼み」か。
オリックスが22日、BCリーグ群馬の大砲でベネズエラ人のヨヘルミン・チャべス外野手(26)の獲得と、同チームSD(シニアディレクター)でヤクルト、巨人などで活躍したアレックス・ラミレス(40)の巡回アドバイザー就任を発表した。
オリックスは現在、リーグ最下位。借金は「16」に膨れ上がっている。ブランコ、ヘルマンという両助っ人打者も開幕から故障や不振でパッとせず、過去に米マイナーでプレー経験があり、今季群馬で打率・301、4本塁打、24打点をマークする右の大砲に白羽の矢を立てたようだ。
が、この補強がチームの起爆剤になるとは思えない。
昨年、リーグ2位の126盗塁を誇りながら、今季は22日現在でリーグ4位の38盗塁止まり。外国人助っ人と中島、小谷野を含めた長距離砲を集めたことで看板の機動力が減少したことが、得点力(計247点=リーグ5位)の低下につながった。一発頼みの打線は確率が低いどころか、相手チームに「足攻の脅威がなくなった」という安心感すら与えている。そんなチーム状況で、再び「大砲取り」では、得点効率はますます悪くなるばかり。一発攻勢で借金返済のスケベ根性では、いよいよドロ沼から抜け出せない可能性が高い。すでに6人の外国人を擁するチーム内の「助っ人余り」も深刻化する。
ラミレス巡回アドバイザーとの「セット獲得」はBCリーグとのパイプ強化の意味合いもあるのだろうが、補強のやり方を間違えてはパイプも生かせない。