4冠圏内のヤクルト山田 本塁打&盗塁の2冠王でも“前人未到”
4つとは言わずとも、2つだけでも歴史に名を刻める。
29日の広島戦でヤクルトの山田哲人(23)が4打数3安打、1本塁打の活躍。29日現在、打率.334、24本塁打、19盗塁と3部門でトップに立っている。61打点もリーグ3位。いよいよ前人未到の4冠王も射程圏内である。
しかし、仮に4冠とならずとも、本塁打王と盗塁王、この2つだけでもプロ野球史上初の大記録だ。かつてこの2つのタイトルを同時に獲得した選手は皆無。長い歴史を誇るメジャーでも、タイ・カッブ、チャック・クライン、ジミー・シェッカードの3人だけ。いずれも戦前の選手だ。
当たり前の話だが、ホームランを打てば打つほど盗塁の機会は減る。山田は二塁打もリーグ2位の27本と、長打を打てば盗塁も難しくなる。
「履正社のT-岡田の後輩だからT-山田」なんて言われたのも過去の話。山田はタイトルについては「昨季や一昨年は個人成績を意識した。今季はチームのためという気持ちが強い」と無関心を装っているが、そんなことを言わず唯一無二の選手を目指してほしい。