昼の二軍戦でも21失点…惨敗広島は「5人目先発」深刻人材難
上も下もズタボロだった。
広島が2-8で大敗した5日の阪神戦。先発は今季初出場初先発となる大卒5年目左腕・中村恭(26)。二軍で7勝を挙げる期待の若手だったが、二回にマートンに本塁打を浴びるなど四回途中5失点でKO。リリーフも打ち込まれた。
この日の昼に行われた二軍戦はもっとヒドかった。ソフトバンク相手に先発の今井(28)がボコボコに打たれて、5回でなんと16失点の大炎上。カニザレスに3打席連続本塁打を浴びると、2本の満塁弾も献上。1試合16自責点、6被本塁打は、55年のウエスタン・リーグ発足以来のワースト記録というから、不名誉極まりない。
結局、二軍が5-21で敗れた広島は昼夜で29失点。中村にしても今井にしても、リーグ4位と波に乗れないチームにとって貴重な先発候補だった。前田、黒田、ジョンソン、福井に次ぐ先発投手が不在の中、上位に食らいつくためには、若手投手の台頭が必要不可欠。しかし、こんな投球をしているようでは一軍戦力としては厳しい。
広島は今季、黒田がヤンキースから復帰するなど大型補強を敢行し、開幕前は優勝候補とまでいわれた。が、この日も敗れて借金は5。開幕直後を除いて貯金したことは一度もなく、「勝率5割」の壁が大きく立ちはだかっている。このままではAクラス確保も危うい。この日の昼と夜の惨敗は、それでも逆転Vを期待するファンの心を折ったのではないか。