麺棒も自分で “バット名職人”久保田五十一さんがそば打ちに

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 店内にはイチロー選手や松井選手から贈られたサイン入りボール、色紙などがズラリ。

「店頭に野球関係をにおわせるノボリを立ててるでもなし、事情を知らないお客さまがいらっしゃると、なんでこんな田舎のそば屋に超有名野球選手のグッズが、とビックリされます。でも、ウチの看板はそれではありませんよ。そばは福井県産をメーンに小麦粉2・そば粉8の二八のひきぐるみ。店内で石臼びきし、ひきたて茹でたてを味わっていただきます」

 看板はまだある。

「そば打ちに使う水はJR東海道線醒ケ井駅そばの、知る人ぞ知る湧水を使ってます。金曜日の朝、岐阜県養老町の自宅から店に来る途中に醒ケ井に寄り道して、ポリタンクにくんできます。この水によってそばが滑らかになり、いっそうおいしさを引き立てる。隠し味ならぬ、隠し水ですね」

 営業日は店の2階に泊まり、それ以外の日は家で畑仕事をする毎日だとか。

「ミズノで働いてる時は、木材や製作機械と向き合う日々でした。それが今は直接、お客さまから声をかけていただける。おいしかったよ、とおっしゃってもらえると、そりゃあうれしいもんです」

 取材が終わり、久保田さんオススメの牛すじそば1000円を食べた。トロトロに煮込んだ牛すじがのったそばはコシが強く、のど越しバツグン。シイタケの風味が効いた汁ともども、とても「おいしかった」です。

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