大一番のカープ大迷惑 中日・山本昌「引退試合」なぜ広島で?
「ナゴヤドームでやってよ!」
そう思った広島ファンは多かったのではないか。
今季限りで現役を引退する中日の山本昌(50)が7日、最終戦となった敵地・マツダスタジアムでの広島戦に先発。1人限定の登板とはいえ、勝てば3位が決まる広島は、CS進出へ勝利しかない状況だっただけに、レジェンドの最後に花を添える余裕などない。3球目の117キロのスライダーを打って二ゴロに倒れた丸も、複雑だったろう。
しかもその後に試合が中断。まるで試合後のセレモニーのように音楽がかかり、ビジョンに映像が流れた。記念ボールを渡しにきた一塁手の森野の手をギュッと握った山本昌は、中日ベンチから歩み寄ってきた谷繁兼任監督とまた握手。交代を告げられると涙を流した。入団からの映像が終了すると「お疲れ様でした」の文字。今度は一塁ベンチから出てきた広島の新井から花束を受け取りまた号泣し、ベンチ前では美智子夫人からも花束を受け取った。両チームのナインはこの間、ベンチの前に立って拍手をし続けるといったあんばいだ。