「最も得したのはオリ」 “流しのブルペン捕手”ドラフト採点
今ドラフトで、「得した球団」はどこか――。アマ野球に詳しく、「流しのブルペンキャッチャー」と呼ばれるスポーツライターの安倍昌彦氏が語る。
最も「得をした」といえるのは、オリックスですね。
1位の吉田正尚は近未来の中軸候補。狙って本塁打が打て、国際大会などの大舞台でも活躍できる勝負強さがある。外野は右翼の糸井に衰えが見え、中心選手だった坂口が退団。是が非でも欲しい外野のレギュラー候補を獲得できました。
2位の近藤大亮(投手=パナソニック)、4位の青山大紀(投手=トヨタ自動車)の両投手は、勤続疲労が心配される平野、佐藤達の後継候補になり得る。10位の杉本裕太郎(外野手=JR西日本)は私の注目株。青学大時代から足と肩は優れており、4番を打った社会人2年間でグッと伸びた。10キロほど筋力アップしてパワーを身につけ、レギュラー獲得も夢じゃないとみています。
オリックスは近年、チーム状況に合わせて、適材適所の指名をしているだけでなく、下位でも一軍で活躍できる選手を何人か指名している。戦略としても非常に優れていると思います。