日ハム1位・上原 運動万能夫婦に育まれた“豪脚”誕生秘話
「とにかく運動能力の高い子です」
日本ハム・ドラフト1位の上原健太(21)について聞くと、広陵高(広島)の中井監督、明大の善波監督が口をそろえた。
190センチ、85キロ。恵まれた体格から繰り出すストレートは151キロ。50メートルは5秒7で走る。
「私も女房もどちらもジャンプ力があって、足が速かった。ウチは体育一家。瞬発力は速い球を投げる上でも重要だと思いますから」
こう話す父・健さん(55歳、176センチ)は沖縄県うるま市出身。現在、県立与勝高校の体育科教諭で野球部長。読谷高、西原高などで野球部監督を務め、中日の右腕・又吉は西原高監督時代の教え子だ。
自身も前原高では三塁手。100メートルを11秒台で走り、陸上の代表として県大会に出場経験がある。進学した国士舘大学体育学部ではシステム上、硬式野球部への入部はかなわず、ソフトボール部に入った。
卒業後、横浜市内の特別支援学校に就職。教諭を務めながら横浜でソフトボールを続けていたものの、87年の沖縄・海邦国体の強化選手として声が掛かる。沖縄県の県立高校の体育科教諭を務めながら、国体用に強化されたソフトボールのクラブチームでプレー。ポジションは三塁手、打順は3番か4番だった。