データは上向きなのに 松山英樹「2015年未勝利」の原因は
ちなみに松山の4日間の平均ストロークを見ると、初日69.92(21位)、2日目69.88(27位)、3日目70.00(52位)、最終日69.52(22位)。
初日の勢いが最終日まで続かないのがわかる。
■米ツアーで勝つには微調整も必要
課題といわれるパッティングに関しても平均パット数は1.770(85位)から1.740(21位)と改善している。とはいえパットがスコアに貢献した「ストローク・ゲインド・パッティング」を見れば86位とまだまだ数字が悪い。
田原紘プロが、「何試合か勝つチャンスがあったけれど、最後の3、4ホールでバーディーパットを決められなかった。そんな時はアドレスがかがみ過ぎて、テークバック始動が遅い」と指摘する。
「目の高さがボールに近づけば気持ちが落ち着きます。ほんの数センチか数ミリの違いですが、かがむとストロークに詰まりが出て、手の動きがスムーズにいかなくなる。そのままではインパクトが強くなってしまうので、グリップが緩んでしまいボールの転がりにも影響が出てカップ手前で切れてしまう。あとテークバック始動が何秒か遅くなる。表情からは“入れたい”よりも“外したくない”という後ろ向きな気持ちが強い。パッティングスタイルを変えるのは難しいけれど、米ツアーで勝つには数ミリ、始動をコンマ何秒早くするなどの微調整が必要になってくる」
松山の米ツアー2勝目には勝負どころでのパッティング改善と、ボギーを打った後でも攻めていく強いメンタル面が必要なわけだ。