賞金ランク2位の宮里優作 “藍の兄”の呪縛やっと解けた
【タイランド選手権】
もう「藍チャンのお兄さん」とは、呼ばせない。タイランド選手権に出場している宮里優作(35)が6バーディー、2ボギーの「68」をマークし、4アンダー7位と好スタートを切った。
宮里は今季、自己最高の賞金ランク2位、日本人プロ唯一の賞金1億円超を稼ぎ、国内ツアーを終えた。
アマチュア時代、数々のタイトルを獲得し、鳴り物入りでプロデビューしたが、初優勝はプロ11年目の日本シリーズ(2013年)。16度目の最終日最終組でようやくつかんだ勝利だった。翌14年には国内開幕戦で2勝目を挙げるなど、そのまま勢いに乗って勝利を重ねるかと思われた。しかし、その後はまた優勝から遠ざかり、今季は開幕初戦、2戦目と連続予選落ち。それでも11月のダンロップフェニックスで勝って、トップ10入り9回の好成績を残すなど、ようやくトッププロの仲間入りを果たした。
ツアー関係者がこう言う。
「ジュニア時代から全国的にその名を知られ、大学時代はツアーに出場して4試合連続でトップ10入りしたこともありました。それがあっという間に妹の藍と立場が逆転した。スポンサー契約も藍とセット売りみたいなもので、藍が他の企業に逃げないための“人質”のような扱いだった。これで名実ともにようやく一人前になれたということでしょう」