和田毅の例も “右肘不安”のマエケンにメジャー公認球の壁
とにかく滑るため、ボールが上ずる。ただでさえ重くて大きなボールを低めにコントロールしようとするあまり、無意識のうちに指先に力が入って、次第に肘や前腕に張りや痛みを感じるようになるという。
日本にいるうちからメジャー公認球でキャッチボールをし、慣れたつもりでも、実際にマウンドで打者に対して投げればかかる負荷は変わってくる。
■開幕前の手術もありうる
前田はメジャー公認球と同じボールが使われた13年のWBCで計15回を1失点と好投しているものの、今回相手にするのはバリバリのメジャーリーガーや生き残りをかけて目の色を変える若手有望株たちだ。WBC以上の投球が求められるだけに、その分、受けるダメージは大きい。
いい例が12年、オリオールズ入りした和田毅(現ソフトバンク)だ。
1年目のオープン戦中に左肘を痛め、故障者リスト入り。その後、左肘靱帯損傷でトミー・ジョン手術を受け、結局、2年間、メジャーで1球も投げないままFAになった。