なぜ2時間6分30秒 国内男子マラソン「設定記録」の無謀

公開日: 更新日:

 陸連は、五輪や世界陸上でメダルを狙える選手を育成したいという考えから、2時間6分30秒というタイムを設定記録としている。でも、高岡寿成(現カネボウ化粧品監督)が、02年に2時間6分16秒の日本記録(当時世界歴代4位)を出したシカゴのコースは平坦な高速コース。この記録が、日本選手が最後に出した6分台。あれから今年で14年もたつのだ。

「国内選手のレベルは落ちる一方なのに、2時間6分30秒切りは非現実的です。東京マラソンで今後に期待できる走りを見せてくれた大学生や、途中まで海外勢についていった村山謙太(23)らに託すしかない」(陸上関係者)

 マラソンは男・女(05年野口みずき=2時間19分12秒)とも日本記録を更新すれば、日本実業団陸上競技連合が1億円ものボーナスを出すことになっている。はるかかなたに大きなニンジンをぶらさげても、レベルが低すぎる連中には効果がない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…