<第4回> きっと下町の“いいとこ全部”があいつを育てたんだろうな
北島康介の父親、富士男さんは端正な顔立ちで、渥美清の顔とは似ていないが、どこか雰囲気が下町の人気者“寅さん”のようだった。
シャツの腕をまくった富士男さんが、肉を並べるショーケースを指さして言った。
「ほら、うちは肉屋だから、康介にはいくらだって肉は食わせてやった…
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