選手を称賛も采配は無情…巨人・由伸監督の“本音と建前”
熊本、鹿児島での試合が地震の影響で中止となった巨人は19日、川崎市のジャイアンツ球場で練習を行い、内野手の寺内崇幸(32)が捕手の練習を行った。現在、一軍の捕手は2人。「第3捕手」が必要になる緊急時に備えたもので、高橋監督は「危機管理」と説明した。
村田ヘッドコーチによると、打撃のいい相川を代打で使いたいからだという。先発の小林誠にアクシデントがあると、捕手がいなくなる事態が想定される。それを見越して手を打ったわけだ。
とはいえ、由伸流ではなく、オリジナルは原前監督。6年前の10年秋に寺内に指令を出して11年シーズンからスタンバイさせていた。高橋監督の采配は前監督とは「対照的で手堅い」と周辺のコーチは口を揃えるが、踏襲できるところはしっかりというか、ちゃっかり受け継ぐ。意外にも「したたか」という声が聞かれる。
「下半身の張りで4試合スタメンから外れている坂本に関してもそう。大事を取るほどではないともっぱら。試合前の守備練習は正面のノックのみとはいえ、打撃は通常通りできるし、代打で出場して走ってもいる。しかし、高橋監督は無理はさせないとストップをかけた。一方で名手のクルーズを遊撃で起用。本人は二塁より遊撃が本職と言う。そもそもロッテから補強したのも、正二塁手としてはもとより、遊撃のバックアップ、つまり坂本の尻叩きの意味合いもあると幹部は力説している。坂本を休ませておいて、その坂本の危機感をあおっているんです」(球団関係者)