由伸采配に8人の“助監督” 3連勝の巨人は「首脳陣参加型」
ヤクルトに3連勝した昨27日もそうだった。
ベンチで立ったまま戦況を見守る巨人の高橋由伸監督(40)の横には常に村田真ヘッド、尾花投手担当、村田善バッテリー担当、井端内野守備走塁担当の4コーチが控え、高橋監督が口を開くと、まるでご用聞きのように揃って耳を寄せる。勝負どころでは一球ごと、ワンプレーごとに額を突き合わせ、高橋監督の問いにコーチ陣が答えるというシーンが繰り返された。
現役を引退して即、監督に就任。昨年1年間の兼任コーチしか指導者経験のない高橋監督は“素人”を自認している。春季キャンプ中に行った本紙のインタビューでも、「昨年まで現役ですから、指導経験はほぼないに等しい。投手に関しては、無知とは言いませんけど、知識はそんなにあるわけではありませんし、より勉強しないといけない。ただ、『できない』『分からない』ことを恥ずかしいとは思ってないし、そこは(中略)コーチと会話して意見を聞きながらやっていきたい」と話していた通りの立ち居振る舞いである。
「秋のキャンプから導入している『バーチャルマシン打撃練習』や『2メートルの棒を使った素振り』といった新メニューは高橋監督の発案ですが、オフは貧打克服を『最重要課題』に位置付けていたため、内田打撃コーチとは密に意見を交換してきた。他の分野に関しても『専門のコーチがいるから』と任せる方針を貫き、投手に関しては特に尾花コーチの話を『うんうん』と聞いている感じですね。今季から捕手に復帰させる大黒柱の阿部と、期待が大きかった高卒2年目の岡本を開幕前に二軍に落とす大きな決断を下した際は、コーチ陣と話した後に、最終的に堤GMと会談して決定。話し合いを重ねたわけです。新監督の采配は『首脳陣参加型』といわれています」(球団関係者)