プロ17年目でやっと王手 広島・新井2000安打が遅れたワケ
もっと早く達成できたはずである。
広島の新井貴浩(39)が、24日の阪神戦で通算2000安打に王手をかけた。四回に一、二塁間を破るヒットを放ち、九回はライナー性の打球をレフトへ運ぶタイムリーだった。
「今日、ここ(本拠地)で達成することを期待してくれていたファンに申し訳ないけど、またあさって」と言った新井。最近はセンターから右方向へのヒットがやたら目立つ。直近3カードを見ても、8安打中5本がそうだ。新井の打撃といえば、ガチガチに力んだ構えからレフト方向へ強引に引っ張るのがお決まりだった。いわゆる、ライトへおっつけるバッティングはめったに見られなかった。
だからだろう。05年本塁打王(43本)、11年には打点王(93点)になっているが、プロ17年で打率3割以上はたったの3回。リーグ最多併殺は3度(昨年まで通算219)ある。常にフェンス越えなど狙わずに、せめて外角は右中間方向へ素直にはじき返す打撃を心がけていれば、2000安打はもっと早くに打つことができただろう。100打点超えも3度あるのだから、打点王のタイトルだって1度ということはなかったはずだ。
ちなみに、新井が打撃の師と仰ぐ阪神・金本監督の2000安打達成も17年目だった。