チーム判断に最後まで抵抗 広島黒田“登録抹消”で株上げる
広島の黒田博樹(41)が登録を抹消された。
理由は頚部の神経根症と右肩痛。頚部神経根症は、ドジャース時代の09年にダイヤモンドバックス戦で右側頭部に打球が直撃した際の後遺症だというから心配だ。今季の開幕前にも病院で検査を受けていたことも明らかにされた。
「慢性的にあったもので症状に波がある。今回は投球に支障を来したという判断です。投球フォームを崩したり、右肩への影響も考えた。トレーナーからストップをかけました」(松原チーフトレーナー)
黒田は前日7日のDeNA戦で4回6安打3失点KO。スピードとキレを欠き、二回に5連打を浴びて3点を失うなど、本来とは程遠い投球に故障を心配する声があがっていた。今季はここまで7試合に登板し、リーグトップタイの4勝(1敗=防御率2.93)。首位争いをするチームを牽引してきただけに今後へ懸念が広がる一方、球団内では「さすが黒田」という声も出ている。
「登録抹消して治療に専念させようというトレーナーの判断に、本人は最後まで抵抗したのです。実際は満身創痍でも、黒田からすればこの程度のことで休むわけにはいかないということ。チームへの影響と年俸6億円の責任を理解しているからこそで、投球だけでなく、こういう姿勢が若い選手の手本になる」(チーム関係者)