米国では参考記録 イチロー日米通算安打4256安打の温度差
「メジャーで3000本ものヒットを打とうかという選手です。投手の質やレベルも、守っている野手の肩の強さも、球場の広さも日本とアメリカではさまざまな条件が異なるわけです。それを日米通算としてひとくくりにしてしまうのはどうかとも思います」
野球ファンで漫画家の矢口高雄氏がこう言う。13日(日本時間14日)のパドレス戦で3安打を放った米大リーグ、マーリンズのイチロー(42)を報じる日本のマスコミのスタンスに関してだ。
テレビもスポーツ紙も一斉に「日米通算4256安打まであと1本」と大騒ぎ。14日(日本時間15日)、敵地でのパドレス戦に代打で出場したものの、1塁ゴロに倒れ、ピート・ローズ氏の持つ歴代最多安打到達はお預けとなったが、矢口氏が指摘するように日本とメジャーでは条件が異なる。
イチローが日米両球界で4000本を超す安打を量産したこと自体は確かに偉業だろう。しかし、海を渡った時点で日本での1278安打は自動的にストップ、そこから先はあくまでメジャーでの記録であって、それを一緒くたにして「ピート・ローズに並ぶ」とか「これで世界一」と騒ぐことがナンセンスではないのか。