恩師は日本復帰熱望…イチロー偉業達成後に待つ“引き際”
「今年は特に調子がいいと思いますね。打つときに軸がブレず、ためがある。イチ、ニ、サンではなくイチ、ニィ~ノ~、サンのタイミングでボールをとらえています。昨年はいまひとつでしたけど最近はいいときの状態に戻ったように見える。体調も良く、若返っているようにも感じますね」
米大リーグ、マーリンズのイチロー(42)についてこう言うのは野球評論家の河村健一郎氏。イチローのオリックス時代の打撃コーチで、恩師でもある同氏が、日米通算であと4本に迫ったピート・ローズの4256安打はもちろん、あと26本に迫ったメジャー通算3000安打をクリアするのも「時間の問題」と言うのだ。
記録としての価値が疑問視されている日米通算安打はともかく、イチローはメジャー3000安打にこだわりを持っているといわれる。日本ではオリックス、メジャーではマリナーズという比較的、地味な球団で育ったイチローにとって、140年の歴史を持つメジャーでも29人しか達成していない金字塔は是が非でも欲しい勲章に違いない。
すでに米球界での野球殿堂入りは確実視されている。3000安打はこれまでの数々の記録の集大成でもある。それだけに「4256安打やメジャー3000安打を達成したらホッとするというか、気持ちが切れてしまわないか心配」と河村氏は言うのだが、記録を達成したからといって本人にバットを置く気はサラサラないようだ。