稀代の大横綱千代の富士 なぜ理事長になれなかったのか?

公開日: 更新日:

■引退後も大将然

 しかし、理事長になれなかったのは政治的な理由だけではない。「やっぱり、性格だろうね」とは、ある親方だ。

「肩で風を切って歩き、人に頭なんて下げたことがなかったほど。現役時代は『横綱』という地位がそれを許してくれたものの、親方になれば話は別。昔から近しい人間に『大将』と呼ばせていたが、九重部屋を継承した後もまさに『お山の大将』だった。年上の親方衆からは『生意気』『礼儀をわきまえていない』と不評を買っていた。かといって年下から慕われていたわけでもない。現役時代に生きの良い若手力士の噂を聞くと、その部屋に出稽古。コテンパンに叩きのめして恐怖心を植えつけていた。勝負の鬼と言っていい厳しさが、協会という組織の中では遠慮のない物言いや強引なやり方になって、年齢を問わず、親方衆からは敬遠されていた」

 別の親方が話を引き取る。

「地方場所に行っても、他の親方と飲みに行くことなんてなかった。連れ立って歩くのは、弟子の佐ノ山親方(元大関千代大海)くらい。今年の理事選で理事に返り咲こうとしていた時も佐ノ山親方が票集めに走っていたが、多くの親方から、『九重親方本人が頭を下げるなら協力してもいいけど、無理だろ?』と言われたと聞いている。おそらく、いつまでも大横綱としての気分が抜けなかったんじゃないか」

 理事長の座だけは手にすることができなかったのは、それなりの理由があるのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  2. 2

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  3. 3

    今田美桜「あんぱん」に潜む危険な兆候…「花咲舞が黙ってない」の苦い教訓は生かされるか?

  4. 4

    柴咲コウの創業会社が6期連続赤字「倒産の危機」から大復活…2期連続で黒字化していた!

  5. 5

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  1. 6

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 7

    世耕弘成氏「参考人招致」まさかの全会一致で可決…参院のドンから転落した“嫌われ者”の末路

  3. 8

    「羽生結弦は僕のアイドル」…フィギュア鍵山優真の難敵・カザフの新星の意外な素顔

  4. 9

    「フジテレビ問題」第三者委員会の報告会見場に“質問できない席”があった!

  5. 10

    「Nスタ」卒業のホラン千秋にグラビア業界が熱視線…脱いだらスゴい?