国籍変更だけじゃない 改善迫られそうな五輪競技の共通項
リオ五輪が幕を閉じてはや5日。東京五輪を目指すアスリートたちの戦いは、すでに始まっている。
競技団体の中には、この4年間でルール変更をするところもあるだろうが、国籍変更問題も議題に挙がるはずだ。例えば、リオ五輪の陸上では、新たな国籍で国際大会への出場が許可された選手は80人以上に上った。女子マラソンで銀メダルのキルワはバーレーン代表だが、ケニアから国籍を変えた選手だ。
欧州やアジアの卓球選手も、元中国人がやたら多い。日本の女子団体が準決勝で負けたドイツにも、3月の世界選手権のメンバーにはいなかった元中国選手が2人いた。
国際陸連は20日の理事会で、中南米やアフリカ選手が中東諸国などに数多く国籍を変えている現状から、国籍規定の厳格化を検討することを決めた。外国人と結婚したり、海外移住などで国籍を変えるケースはあるものの、国際オリンピック委員会(IOC)も以前から、この問題には眉をひそめているのだ。
国籍とは別の件も「改善」が求められるかもしれない。今大会では、陸上短距離のボルトが、100メートル、200メートル、400メートルリレーで3大会連続の3冠で話題をさらった。連続優勝や金の独占といえば、アーチェリー女子団体は韓国が8連覇。卓球女子のシングルスも中国代表が8連覇した。シンクロのチームとデュエットはロシアが5連覇と女王の座をキープ。女子レスリングは、日本が6階級中4階級を制覇。53キロの吉田沙保里は銀に終わったが、58キロの伊調馨は前人未到の4連覇を成し遂げた。