入札金20億円でチーム活性化 広島「マエケン売却」の効能
昨年15勝(8敗)した前田健太(28)が、オフに入札制度でドジャース入り。エースの抜けた穴を危惧する声があったものの、今季のリーグ優勝は「むしろ前田が退団したおかげ」という指摘がある。
球団に入った20億円の入札金を有効活用、なおかつエースがいなくなったことでチームが活性化したというのだ。
残留か引退か逡巡していた黒田(41)に2億円アップの年俸6億円を払い、投打の柱であるジョンソン(31)とエルドレッド(36)をそれぞれ1億2500万円と1億500万円で引き留められたのも、20億円があったからこそ。さらに入札金のおかげで投手2人と野手2人の新外国人4人を計2億5400万円で獲得できたことも大きかった。
「外国人も含めてチーム内部が活性化されたのです」と、放送関係者がこう続ける。
「新外国人4人のひとりであるジャクソン(28)が勝利の方程式の一角を担うリリーフに定着したどころか、彼らの加入によってジョンソンやエルドレッドがうかうかしていられなくなった。さらにエースの前田がいなくなったことで、5年目の野村(28)がひと皮むけた。2年目に12勝して以来、3年ぶりの2ケタ勝利で投手陣の柱に成長した。3年目の九里(25)や2年目の薮田(24)も、穴のあいたローテに食い込もうと目の色を変えた。若手投手による先発枠争いも熾烈になったのです」