五輪、賞金にも無関心 10億円逃した松山英樹の“ゴルフ道”
かつてメジャーリーグで活躍した野茂(英雄)がそうだった。投手としてゲームをつくることこそが自分の仕事という信念があった。英語を話すことには興味がなかった。
プロ野球で3度も三冠王になった現中日の落合(博満)GMは監督時代、「試合で勝つことが最大のファンサービス」といった。それは野茂の考えと同じだ。
「錦織は常に周囲に気を使い、スポンサーのイベントに引っ張り回されても笑顔を振りまき、受けがいい。でも、松山は野茂や落合タイプ。いつも仏頂面でインタビューでも気の利いたコメントはしない。性格もあるのだろうが、ゴルフで結果を残すことしか頭にないのです」(前出のメディア関係者)
錦織はリオ五輪で日本勢では96年ぶりのメダルで国民を沸かせた。松山はリオで112年ぶりに復活したゴルフ競技にソッポを向いた。それは五輪など眼中になく、万全の状態でプレーオフシリーズに入り、年間王者を狙うためだった。
試合は、12アンダーで首位に並んだロリー・マキロイ、ライアン・ムーア、ケビン・チャペルの3人によるプレーオフへ。チャペルが1ホール目に脱落。4ホール目にマキロイがバーディーでムーアを退け優勝。ポイントランク6位からの大逆転で今季の年間王者に決まった。