入場者数でハッキリ 男子ツアーはシニア大会よりも不人気
評論家の早瀬利之氏がこう指摘する。
「プレーを見てもシニアの方が断然面白い。高い球だけでなく、花道を利用してグリーン奥のピンに向かってスルスルと転がして寄せるところなど、レギュラープロではまず見ることができない。青木功が6番アイアンで50ヤード先のピンそば1メートルにつけるテクニックはまさにマジック。パーシモン時代にゴルフの腕を磨いたシニアプロは技術を楽しませてくれる。目の肥えたゴルフファンにはたまらないわけです。ところがレギュラーの連中ときたら、高弾道ボールでドーンと打ってばかりで攻め方が単調。それで、ちょっとでも風が吹けばグリーンに乗らないからつまらない。シニア大会のギャラリー数が多いのもうなずけます」
■出場選手も危機意識ゼロ
レギュラー賞金レースのトップを走る池田勇太(30)が、「祝日だって、朝気付きましたよ。(ギャラリーがたくさん)ついてくれてうれしかったです」と能天気なコメントをした。シニアよりも観客が少ないという危機意識がゼロなのだ。
青木功、中嶋常幸、倉本昌弘ら往年の名選手がそろうシニア大会は3日間で入場者数1万1000人の目標を設定。大会ホームページからWEB無料招待券をダウンロードすれば入場料が無料になり、スマホがあれば入場ゲートで無料になる案内をしている。かたやレギュラー大会は「目標入場者数はありますが公表していない」(関係者)。
シニア大会は3日間だが、レギュラー4日間でシニアの観客数に負けたら赤っ恥だから、目標値をひた隠しているのか。