大会新記録23アンダー 松山圧勝のウラに日米ツアーの違い
世界ランク7位の松山は攻め方も違った。
15番パー4(378ヤード)は同伴競技者2人が3番ウッドで攻めてフェアウエーキープを重視したが、松山はドライバーを振り抜いてフェアウエーを捉えると、ピンまで残り距離は50ヤード。2打目をピンそば1メートルにつけてバーディーを決めている。飛距離だけでなく、ショットの正確性もモノが違った。
選手層もそうだ。
米ツアーには世界ランク100位以内のトップ選手が結集する。それこそ毎週のようにJ・デイ、R・マキロイ、D・ジョンソン、J・スピースら強豪を相手に火花を散らすことになり一瞬たりとも気が抜けない。
しかし、先週の国内大会に世界ランク50位以内は松山ただ一人。同100位以内を見ても6人しかいなかった。
■義理やしがらみを捨てるべし
評論家の宮崎紘一氏がこう言う。
「会見で松山に話を聞いたら、“日本は1日はまれば勝てるが、米国は3日はまらなければ勝てない”と言った。その違いについては選手層やコースの違いだと話した。それだけ米国で勝つ難しさを知っている。たまに日本に帰ってきてファンに成長した姿を見せるのはいい。ただ、ノンプレッシャーの中ではプレーに緩みが出やすい。最終18番は7番アイアンで2オンを狙って池ポチャ。ボールに泥がつく不運もあったが、競争激しい米ツアーでは致命傷になりかねない。もし米ツアーで優勝を争っていたらあんなミスはしなかったと思う。つまり緩みが出たわけです」