森福加入で“玉突き” 巨人の鉄腕・山口に先発再転向プラン
巨人の功労者がピンチを迎えている。
このオフ、ソフトバンクから変則左腕のセットアッパー・森福允彦(30)がFAで加入。球団があからさまに自身の後釜を補強したわけで、後がなくなったのは、山口鉄也(33)である。
9年連続60試合以上登板の「鉄腕」ながら、63試合に登板した昨季は1勝6敗、防御率4.88。自己ワーストの成績に終わっている。
巨人が食らった昨季の逆転負けは38試合。16日のスタッフ会議ではここが問題視され、七~九回の勝利の方程式を新構築する必要性も話し合われたという。新守護神候補のカミネロの補強も、終盤を盤石にするため。昨季のセーブ王・沢村でさえテコ入れの対象となっている。
そこで浮上しているのが、山口鉄の起用法である。
調子が上がらないのは、勤続疲労と左肘の状態のせいだともっぱら。まだ33歳。昨オフ、一軍の投手担当に就任した尾花コーチの大きな使命も「鉄腕の再生」だった。「山口が不安? いやいや、14年に痛めた左肘、これですよ。肘の不安さえなくなれば大丈夫だと思っています。山口はホント、コンディションだけですから」と自信を見せていたが、昨季は復活させられなかった。今季は手腕が問われるシーズンである。