柔道GSパリ大会100kg級V 高3飯田健太郎は“異色の超大物”
男子柔道に新鋭が現れた。
12日のグランドスラム(GS)パリ大会の男子100キロ級で高校3年の飯田健太郎(18=国士舘高)が優勝。GS初制覇で世界選手権(8~9月、ブダペスト)の代表候補に浮上した。
飯田は準々決勝で、リオ五輪90キロ級銀メダルのリパルテリアニ(ジョージア)を大内刈りで沈めるなど、オール一本勝ちで決勝進出。決勝ではリオ3位のマレ(フランス)から技ありを奪って優勢勝ちした。
海外の強豪を相次いで撃破した18歳に全日本柔道連盟金野潤強化委員長は「どれをとっても何十年に一人の逸材」と持ち上げた。
188センチと長身ながら動きは軽快。相手の懐に素早く入り込んで豪快に投げ飛ばす内股を得意とする。これまで国内外の強豪を大技で畳に沈めるなど、スケールの大きい柔道は高く評価されるが、飯田の武器はそれだけにとどまらない。
畳に上がれば物おじしないずぶとい神経の持ち主だ。国士舘高入学後は1年の時から団体戦で起用されるなど、早くから「場数」を踏んできたからだろう。今大会も「きつい一日だったけど、楽しめた」と笑顔で話した通り、どんな大舞台でも決してひるまない。