宮里優作2週連続Vも 男子は「スケール小さい」と評論家
【日本プロゴルフ選手権 最終日】
宮里優作(36)が逆転で2戦連続優勝し、賞金ランクでも首位に躍り出た。
「活躍が期待される選手会長の宮里が地元・沖縄で勝って、パッとしない男子ツアーに久々に明るい話題になった。だが、試合内容は盛り上がりに欠けた」と指摘するのは評論家の宮崎紘一氏だ。
最終ラウンドの宮里は13番までに8バーディー(1ボギー)を奪う猛攻を見せて通算13アンダーまでスコアを伸ばした。この時点でほぼ勝敗は決まったといえる。残り5ホールはバーディーがなく1ボギー。つまり終盤まで宮里を脅かすプロがいなかったのだ。
「周りが不甲斐ないというのか、宮里を楽に勝たせてしまった。熱烈ファンならそれで大喜びだろうが、多くのゴルフファンには感動がなくつまらない。最後の最後まで誰が勝つのかわからない展開ならまだしも、ハラハラドキドキの迫力がなかった。昔は勝った尾崎将司がインタビューで“強いのが勝つのが当たり前”とコメントして、ケンカを売られた格好の青木功が“よし、見ていろよ”と火花を散らすなど勝負にかける執念がすごかった。それが男子ツアーを盛り上げたが、いまのプロはみんな優等生ばかりで、淡々とプレーしている。それでは盛り上がらない。スター選手不在だけでなく、男子プロのスケールが小さくなったのも人気低迷の原因です」
宮里には3戦連続優勝の記録がかかるが、過去に達成したのは青木功、尾崎将司(3回)、片山晋呉の3人だけだ。
宮里は試合後に「(2戦連続優勝は)信じられないですね」と話したが、次戦も選手会長の意地を見せてもらいたいものだ。