恵まれた組み合わせ 早実清宮は“最後の夏”に甲子園なるか
早実の清宮幸太郎(3年)が第1シードで最後の夏を迎える。高校通算103本塁打。新記録まであと4本で15日の西東京大会初戦となる3回戦、都南平戦に登場する。
早実は昨秋、今春と東京大会を連覇した。春の日大三との決勝のスコアは18―17。清宮、野村大樹(2年)の3、4番を中心とした打線は破壊力抜群だが、いくら打っても同じように打たれる投手力が課題。これが、清宮にとって春夏連続出場となる3度目の聖地に届くか否かの最大のポイントで、和泉実監督は苦肉の策に打って出た。
センバツまで正捕手だった雪山幹太(2年)を新エースに指名し、春の関東大会から三塁の野村を捕手に回す大胆コンバート。しかも、清宮と並ぶ主砲の野村をリリーフ投手としてマウンドにも上げるのだ。
雪山は中学時代、神戸中央リトルシニアでエースだったとはいえ、投げ始めたのは5月28日の沖縄での招待試合、美来工科戦から。急造もいいところである。以降、至学館、九州学院と強豪校相手に好投を続けた。主将の清宮をして「ウチらしくないというか、なかなか締まったゲームができていなかったが、最近は雪山が締まった投球をしてくれる」と言わしめる。たったの1カ月で背番号「1」にスピード昇格した。