2度の手術を経験したとはいえ、久保のスタミナ、タフネスさは巨人時代から折り紙つき。もともと、敗戦処理でも連投でも、四の五の言わずに投げる性格でもある。契約すれば、“拾ってくれた星野さんのために、チームのために”と意気に感じて投げるのは間違いない。星野副会長にもそんな計算が働いたろう。大方の予想に反してテストに合格した久保は13試合に登板して防御率2・60。パ首位チームの「なんでも屋」として存在感を発揮し始めている。
お立ち台で、「野球をやれる環境を与えてくれた球団に感謝している。その感謝をプレーで返したい」と口にした久保の年俸は600万円。星野副会長は、“安い買い物だ”と笑っていそうだ。