金本監督に迫られる決断 FA中田獲得と育成の看板で板挟み

公開日: 更新日:

 相思相愛ともっぱらだが……。

 17日に国内FA権を取得した日本ハム中田翔の調査を続けている阪神。しかし、金本監督にとってはこの右打者の「取捨」が難しい。今季はAクラスは確保できそうな位置にいるものの、就任3年目の来季は何としても優勝したい。

 問題は戦力構成だ。

 金本監督の理想は、今の広島のように若い生え抜きが中心のチームだ。昨季、25年ぶりにリーグ優勝した広島は今季も、2位阪神に9・5ゲーム(18日現在)の大差をつけて首位を独走。18日のスタメンは6番エルドレッド以外はすべて生え抜きで、しかも5人は高卒だ。3番丸、4番鈴木はリーグを代表する中軸に育ちつつある。

 あるOBが言う。

「18日の西武戦で15号2ランを放った右打ちの中田は、右翼から左翼へ浜風が吹く甲子園では大きな戦力になる。中田は大阪桐蔭の出身で金本監督と同じ広島生まれ。2人は広島の同じジムに通い、合同自主トレを行ったこともある。中田は金本を兄のように慕い、金本もヤンチャな中田をかわいがってきた。だが、金本監督には『育てながら勝つ』という信念があり、口にもしている。他球団の大砲は取りたくないのが本音なのです。一方で、今季も優勝を逃せば12年間もぺナントを手にできないわけで、来季こそ最高の結果を残したいという気持ちが強くなるはずです。育成か補強による戦力アップか、金本監督は苦しい決断を迫られると同時に真価が問われることになる」

 オフに中田がFA宣言したとき、金本監督はどう出るか?

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇