首位独走も…ソフトBリリーフ陣を蝕む工藤監督の継投グセ
27日、ソフトバンクは左ヒジ手術から復帰した左腕の和田毅(36)が先発。6回2安打無失点の好投で、4月以来となる3勝目を飾った。
工藤監督は、
「これほど頼りになるピッチャーはいない」と手放しで喜んだが、その指揮官のこらえ性のなさこそが、終盤戦最大の懸念材料だ。
この日は和田の後を受け、モイネロ、岩崎、サファテが継投。久々の一軍登板なので6回85球で降板した和田は責められないが、今季の工藤監督はそうでなくとも先発投手を早めに降板させることが多い。
それでワリを食うのがリリーフ陣だ。岩崎はこの日で59試合目。ソフトバンクは117試合を消化しているので、半分以上に登板している。他にも森が52試合、嘉弥真も46試合。今年36歳のサファテも54試合目の登板だった。パの投手を上から登板数順に数えれば、上位10人中4人がソフトバンクなのだ。
ある球団OBが言う。
「昨季は日ハムに最大11・5ゲーム差をひっくり返されて優勝を逃していますからね。それが工藤監督のトラウマになっているのか、今季はわずかなリード、あるいはビハインドでも僅差なら、試合中盤からリリーフ陣をつぎ込んでいる。2位楽天とはこの日で9・5ゲーム差に広がったのに、優勝を決めるまでは気が抜けないのか……」
今月1日にはサファテが「中継ぎはみんな疲れている。首脳陣はもっと先発を信じてほしい」と、“采配批判”したのは記憶に新しい。それでも工藤監督の慎重さには拍車がかかるばかりだ。
優勝が決まる頃、リリーフ陣は全滅しているかもしれない。