球団内に入札容認論 巨人“清宮1位指名”が菅野に飛び火
特に巨人は、渡辺恒雄読売新聞グループ本社代表取締役主筆(91)がオーナー時代から、「選手を売り飛ばすなんて言語道断。もっと愛国心を持て」と他球団、ポスティング制度を批判。メジャー志向のあった上原浩治(現カブス)、入来祐作(現ソフトバンク三軍コーチ)らはことごとくその希望をはね返され、自ら勝ち取ったFA権でメジャー挑戦を決断した松井秀喜すら、「裏切り者と言われるかもしれない」と涙ながらに海を渡った。それほどまでに巨人では、メジャー移籍に対する後ろ向きな雰囲気、空気が漂っているのだ。
■渡辺恒雄主筆の判断は?
清宮は、将来的なメジャー挑戦を目標に置き、それを公言している。そんな清宮の1位指名を決めている他球団の関係者は、「ルール上、移籍を前提にした交渉は認められていない。何年後にメジャーに行かせるという約束はできないが、ポスティングに理解があるということはアピールするつもり」と異口同音に言う。
メディアも「阪神 ポスティング容認!」「阪神 メジャーOK」と書き立てており、ポスティングによる早期のメジャー挑戦が、清宮入団の条件として既成事実化しつつある。清宮はプロ志望届提出後に獲得希望球団と面談を行う予定で、昨24日にはラグビーのヤマハ発動機で監督を務める父・克幸氏が、「タイミングが合えば」とプロ球団との話し合いに同席する意向を示した。当然そこでは、各球団の育成方針などとあわせて、ポスティングやメジャー挑戦に対する考え方、対応も俎上に載せるとみられている。