育成捕手初のGG賞 ソフトB甲斐が語る「三軍」の存在意義
「まさか自分がいただけると思っていなかった」
30日、「三井ゴールデン・グラブ賞」の表彰式でそう語ったのは、ソフトバンクの甲斐拓也(25)だ。育成出身の捕手で史上初の受賞。こちらも育成初となったベストナインに続く「2冠」を達成した。
2010年に楊志館高(大分)から育成ドラフト6位で入団し、13年オフに支配下契約。今季はプロ7年目で初めて開幕一軍を勝ち取り、レギュラーの座を手にした。103試合に出場してリーグトップの守備率・999、盗塁阻止率・324はリーグ3位の成績だった。
ソフトバンクでは、甲斐の他にも同期で同4位の千賀滉大(24)、13年同1位の石川柊太(25)、育成出身助っ人のモイネロ(21)らが主力に成長。これには球団の環境が大きく影響していると甲斐は言う。
「三軍制度があることで、試合に出る機会がもらえる。実戦感覚を常に養えるし、アピールする機会になる。僕らはアピールしてナンボなので、三軍の存在は大きいですね。長い目で見て育ててくれる環境も他の球団にはないところだと思う」
育成の星はこうして生まれる。