初日110球“特攻調整” 巨人・山口を他球団が警戒する理由
初日、ブルペンでチーム最多の111球を投げたのは、トラブル男の山口俊(30)だった。
気温4度前後。冷たい雨が降り続け、室内練習場でも吐く息が白くなる“極寒”の中、半袖アンダーシャツでマウンドに立つと、捕手の小林を座らせて変化球も交えた。
「真っすぐの精度を高め、力感のないフォームが目標」(山口俊)
一軍合同自主トレ中の先月29日には投手陣最速で捕手を座らせた。かなりのハイペースだ。
FA1年目の昨季は右肩痛で出遅れ、復帰後の7月には暴力事件が発覚。その後は謹慎生活を余儀なくされた。それでも首脳陣は今季の構想に入れた。斎藤投手総合コーチは「今年は山口俊が頑張るでしょう」とキーマンに指名。2月9日に予定される最初の紅白戦の登板も視野に入れているというから、まるで駆け出しの若手である。
「それが首脳陣の狙い。チームは若手全体の底上げというテーマを掲げている。FA2年目の山口俊が、先頭を切って最初の紅白戦に投げるとなれば、若手投手全員が準備をしないといけません」(チーム関係者)