休日返上で練習 エンゼルス大谷“打撃フォーム改造”の狙い
大谷翔平(23)の優れた打撃センスは、古巣の日本ハム時代から定評があった。
「何がスゴいかって、来るボールに対して、バットが最短距離で出ることだといいます。スイングの始動時に変なクセやムダな動きがなく、トップの状態からいきなりバットが出る。なので手元までボールを呼び込んで打つことができる。プロに入ってきた当時からそうだった。コーチ連中はみな、舌を巻いていた」とはさる日本ハムOBだ。
その「手元までボールを呼び込める」はずの大谷が、メジャーで苦労している。12日(日本時間13日)現在、野手としてオープン戦(練習試合を除く)7試合に出場して18打数2安打(.111)、1打点。「きちんととらえる感じで振りにいってるのに(結果として)差し込まれてる。早くタイミングを合わせるテークバックの取り方が必要かもしれない」と話しているのだ。
スイングにまったくムダがなく、ボールを手元まで見極めることに長けた大谷が、それでも差し込まれる最大の原因はメジャーの投手特有の動く速球だろう。140キロを超す速球が手元でシュートしながら沈んだり、スライダーのように曲がったりする。過去に海を渡った日本人野手が最初にぶち当たる壁がこのムービングファストボールでもある。大谷は動く速球を速球ではなく「変化球としてみている」と話していたが、対処できずに自らのフォームにメスを入れることを決意したのだろう。