貴公俊の暴行事件がトドメ…貴乃花部屋は「消滅」の危機
■親御さんたちの心境
消滅しそうなのは一門に限らない。
貴乃花部屋はただでさえ付け人不足。所属力士10人のうち、十両以上の関取は4人だから、幕下以下が務める付け人は6人。関取1人に対して2人の付け人がいるのが常で、物理的にムリがあるのだ。人が足りなければ一門内から“調達”するのが普通だが、貴乃花部屋はそれをしていない。
今年は場所前の一門の連合稽古がなかったばかりか、一門の激励会もなぜか部屋の激励会に変更された。同志であるはずの親方には案内状すら届かなかったそうだから、貴乃花部屋は一門内でも孤立しているということなのだろう。付け人にしてもあるいは、他の部屋から借りたくても借りられない状況なのかもしれない。
付け人の確保すらままならない現状に加え、今回は力士が年上の付け人に平気で手を上げる貴乃花部屋の体質まで明らかになった。今後の弟子集めにも少なからず影響するに違いない。さるマスコミ関係者がこう言う。
「貴公俊は同部屋で双子の貴源治の兄。イケイケで今風の貴源治に対して、貴公俊はおとなしく慎重なタイプです。入門当時は2人とも明るい好青年といった感じだったのに、ともにツイッターの背景に旭日旗を使うなど右傾化を心配する向きもあった。角道を取り戻すことのみ、私の大義であり大道でありますなどと言う貴乃花親方の影響じゃないかともっぱらです。いずれにせよ、今回の事件は貴乃花部屋にとって大きなダメージになる。協会全体を敵に回しているばかりか、付け人になれば関取に殴られるかもしれない。角界を目指す子供を持つ親御さんたちにしても、貴乃花親方に預けるのは二の足を踏むかもしれません」