関心は「世界選手権よりLS北見」 カーリングブームの現実
国内競技人口3000人のマイナー競技にスポットライトが当たり続けている。平昌五輪で銅メダルを獲得したカーリング女子「LS北見」の影響で、日本は空前のカーリングブーム。藤沢五月(26)や吉田知那美(26)が出場した日本ミックスダブルス選手権は開催地の青森市に観客が殺到し、北見市の祝賀パレードには1万2000人が集結した。
華々しい五輪ドリームの一方で、13カ国が出場した女子世界選手権(3月17~25日=カナダ)は、国内ではまったく盛り上がらなかった。代表は「チーム富士急」。平昌でメダルを獲得した国で、この世界選手権に出場していないチームは、日本の「LS北見」だけだった。
五輪のメダルで競技の認知度や人気が上がったのであれば、直後に開催されている世界選手権も注目されていいはず。NHK・BSで中継していたが、スポーツマスコミやワイドショーが「チーム富士急」に食いつくことはなかった。
■程遠い「全体の応援」
結局、世間の関心はカーリングではなく「LS北見」なのだ。22日発表の「可愛いアスリートランキング」(博報堂DYメディアパートナーズ)でも1位に藤沢、3位に吉田知と本橋麻里がランクイン。吉田知がパレード後の市民報告会で発した「日本のカーリング界全体の応援をお願いします」という言葉がむなしく聞こえる。