育成重視の“公約”未達成 阪神・大山は金本監督を救えるか
オープン戦の貧打(.225)が嘘のような猛打を見せて快勝した阪神。球界を代表する菅野から12安打を放ち、5点を奪ってKO。最高の滑り出しとなった。
就任3年目を迎えた金本監督にとって、勝利と同等にうれしかったのは大山悠輔(23)の活躍ではなかったか。
監督就任当初は育成重視の方針を掲げ、実際多くの若手にチャンスを与えてきたが、北條、原口、江越といった、いわゆる「金本チルドレン」は、一時は戦力になったものの、レギュラーを勝ち取れなかった。昨季チーム最多の20本塁打で「開花」の兆しが見えた中谷でさえ、オープン戦終盤に打撃不振で二軍落ち。開幕スタメン出場の3年目高山、2年目糸原にしても、レギュラーに固定できるまでの信頼は得ていない。
育成、育成といっても、野手で大きく伸びた選手はほとんどいないのが現状だ。
そんな中で、金本監督がやたら買っているのが大卒2年目の大山だ。75試合に出場した昨季は1年目ながら4番も打たせ、打率は.237でもチャンスに強い打撃を見せた。この日も第1打席で2点目につながる左前打を放ち、第2打席は右翼席に2ランアーチをかけた。